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「定年後再雇用と処遇」をめぐる東京地裁判決の影響は?

◆会社に賃金差額の支払いを命じる判決

新聞報道等ですでにご存じの方も多いと思いますが、5月13日に東京地裁から「定年後再雇用と処遇(賃金)」についてこれまでの“常識”を覆す判決が出ました。

判決の趣旨は「定年後に嘱託社員として再雇用された3人の労働者(トラックドライバー)の職務内容が定年前と変わらないにもかかわらず、会社(運送会社)が賃金を約3割引き下げたことは違法(労働契約法20条違反)である」というもので、会社には賃金の差額の支払いなどが命じられました。

◆判決に対する評価

上記のような賃金格差について労働契約法20条(期間の定めがあることによる不合理な労働条件の禁止)の違反を認めた判決は過去に例がなく、労働者側の弁護士は「通常の労働者と定年後再雇用された労働者との不合理な格差是正に大きな影響を与える画期的な判決である」と評価しています。

また、原告の1人は「同じような立場の人にこの判決が力となれば」と話しているそうです。

◆今後の企業実務への影響は?

判決後、会社側はすぐに控訴したため、裁判における最終的な結論がどのようになるかは現時点ではわかりませんが、仮にこの判決(=労働者側の勝訴)が高裁・最高裁で維持された場合、定年後再雇用者の賃金引下げは認められなくなるケースが出てくる可能性があり、企業実務への影響は非常に大きなものとなります。

今後の裁判で裁判官がどのような判断を下すのか(裁判がどのような結論となるのか)について、注視しておく必要があるでしょう。

【参考条文】労働契約法第20条

有期労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件が、期間の定めがあることにより同一の使用者と期間の定めのない労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件と相違する場合においては、当該労働条件の相違は、労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下この条において「職務の内容」という。)、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならない。

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